少し前の話になりますが、9月29日~10月1日に札幌で開催された日本矯正歯科学会学術大会に参加してきました。

その際に学会からあった発表で、学会の認定資格を持つ矯正歯科医はざわついています。
医療機関のホームページを公開する時には、厚生労働省が提示する「医療広告ガイドライン」を守る必要があります。
このガイドライン、お役所言葉で書かれているのでやや難解なのですが、
要は医療機関のホームページとは「ここに医療機関がありますよ」という情報だけを患者さんに知らせることが目的で、
患者さんを誘引(誘い込むこと、引き寄せること)するものではないとされています。
したがって「完璧に」とか「短期間で」「たった○○円で」「ゴールド受賞」などと、
患者さんを惹きつけるような過剰な言葉で広告することは禁止されています。
また「イン〇ザライン」「デー〇ン」などの商品名のみを表示することもNGです。
日本矯正歯科学会が認定する専門資格(認定医、臨床医など)は5年毎に更新する必要がありますが、
その際、治療についての技量が問われる症例報告や口頭試問に合格する必要があるのはもちろん、
さらにその歯科医師が勤務する歯科医院のホームページが医療広告ガイドラインに反していないかくまなくチェックされ、
違反事項が見つかると認定資格の更新がストップしてしまうのです。
私も昨年更新をした時には、重箱の隅をつつくような細かい箇所を指摘されたものです。
しかも、来年からはそのホームページ審査が有料になるとのことで、その後はその話でもちきりでした。
日本矯正歯科学会の会員が約8,000人、その中で認定医は2,800人程度と言われています。
一方、日本は自由標榜制で、歯科医師なら誰でも「矯正歯科」の看板を掲げることができます。
矯正歯科の専門的な教育を受けてなくても、1日だけの業者が主催した講習会を受けただけでも
「矯正歯科」と診療所の標榜をするのに制限はないのです。
全国で「矯正歯科」と看板を掲げている歯科医院はその10倍の27,000軒あるそうです。
日本矯正歯科学会が認定する専門資格を持つ2,800人が医療広告ガイドラインをしっかり守っても、
それ以外の25,000軒が好き勝手な医療広告が挙げていたら、
患者さんは騙されてそっちに流れてしまうんじゃないのかなあと心配な状況はまだまだ続きそうです。









